KinectはMicrosoftから発売されたジェスチャーや音声認識によって操作ができるデバイスである。赤外線プロジェクタと赤外線カメラを搭載しているKinectは、三次元位置情報の読み取り(3Dスキャン)をすることができる。現在広く使われている3Dスキャナーの多くは、レーザー等を用いて各点の距離を測定しているが、操作が複雑、価格が高いなどのデメリットを持っている。Kinectは無数の点でできたランダムドットパターンを一度に物体に照射し、カメラでそれを読み取って、ドット間隔から物体との距離を推定する。このように、Kinectでは全ての点の距離を一気に測れるメリットがあるが、その精度は各点を別々に測るレーザースキャナーより低いと考えられる。そこで、Kinectの測距の精度がどの程度かを研究する必要がある。本研究では、Kinectの測距の精度と、形状の認識能力の検証を行う。具体的には、平面の円と正方形のボードをターゲットとして、Kinectを用いて、その点群データを得た。点群データの距離精度と、形状の再現性を検証し、Kinectの精度を評価した。
[ 参考文献 ] |