<<  動揺するACVのクッション圧力制御に関する理論解析 >>


この研究内容からどのような応用が考えられますか

数値計算は、どのような条件下で行っていますか

噴流境界はどのように発生しますか.背圧とは何ですか.チョークとは何ですか.

軸を変化させるアーベル変換についてもう少し詳しく知りたいと思いました。

マッハディスクって何ですか

青色半導体を利用したことに意味はありますか?カメラの解像度は? 

ノズル出口でマッハ数1になる理由.

撮影時間間隔は

どういうものを、オリフィスノズルというのか

p0/pb=5.0の時に、図の実験値がp0/pb=4.0の時に比べて波形が大きく振動している部分が多くなっていたのはどうしてですか

両ノズルの素材は同一ですか.また、この実験において素材の摩擦はどう影響しますか

不足膨張現象の生活中の例

平均化の時はすべてのデータを使っていますか。ノイズは大きくて使えない場合はありますか。

シャドウグラフ法とシュリーレン法の違いは何か

前年→途中経過→最終的な結果の間でそれぞれどのような改善策をとりましたか


[Q]
この研究内容からどのような応用が考えられますか

[A]
現段階では、定量化できているのは奥行きを考えていない二次元の密度場です。ノズルを回転させ、CTの原理を利用することで3次元の密度場がわかり、ある断面における密度場の定量化が可能になります。


[Q]
数値計算は、どのような条件下で行っていますか

[A]
基礎方程式は軸対称レイノルズ平均Navier-Stokes方程式,乱流モデルはk-ω SSTモデルを使用しています。対流項の差分にはMUSCL型のTVD法を適用しました。時間積分の評価にはRunge-Kutta法を適用しました。


[Q]
噴流境界はどのように発生しますか.背圧とは何ですか.チョークとは何ですか.

[A]
超音速で噴射された気体は瞬間的に周囲の気体と混合されないため、噴流境界が発生します。ノズルを出た後の圧力のこと指します。今回の実験では噴流を大気中に放出しているので大気圧のことを指します。流れの中で、ある点の速度uがその点における音速aに等しい状態の事を臨界状態と言います。チョークとは管内の流れがある断面で臨界状態となることを指します。


[Q]
軸を変化させるアーベル変換についてもう少し詳しく知りたいと思いました。

[A]
アーベル変換は軸対称性をもつ関数の解析に用いられるものです。線積分しか得られない量の測定データの径方向分布の抽出ができます。


[Q]
マッハディスクって何ですか.

[A]
不足膨張の程度によって噴流の構造が変わってきます。特に不足膨張の程度が大きいときに特徴的な衝撃波を形成します。また、その時の流れが軸対称の時の衝撃波をマッハディスクと呼びます。


[Q]
青色半導体を利用したことに意味はありますか?カメラの解像度は? 

[A]
密度算出のもととなる縞の移動量を算出する際に、レーザーの波長が短いほど分解能が良くなるので可視光の中でも波長の短い青色のレーザーを使用しています。2.2[μm]です。


[Q]
ノズル出口でマッハ数1になる理由

[A]
ノズルの最小断面積においてマッハ数M=1になります。先細ノズルでは出口が最小断面積であるためノズル出口でマッハ数位置になります。ノズルの最小断面積でM=1になる理由としては音速の定義式と圧縮性流体での運動方程式から得られるマッハ数と流速とノズルの面積の関係式において最小断面積の条件を考えると導出できます。


[Q]
撮影時間間隔は

[A]
カメラのシャッタースピードは1/6秒に設定されています。


[Q]
どういうものを、オリフィスノズルというのか

[A]
オリフィスノズルの写真に中心とは別に4箇所穴が空いていたのは、ノズルを装着する為のネジ穴です。噴流は入口と出口の内径が同一になっている中心の穴からのみ噴射されます。


[Q]
p0/pb=5.0の時に、図の実験値がp0/pb=4.0の時に比べて波形が大きく振動している部分が多くなっていたのはどうしてですか

[A]
圧力比の違いによる原因よりも、実験の際に圧力がうまく調整できていなかったためだと考えられます。圧力は手動で圧力計をみて手動で調整している為です。実験の回数を増やしデータを多くとることによって、より振動の少ない良いデータが得られると考えられます。


[Q]
両ノズルの素材は同一ですか.また、この実験において素材の摩擦はどう影響しますか

[A]
注文した先細ノズルの材質はSUS303(ステンレス鋼材)で、加工センターで製作していただいたオリフィスノズルの材料はアルミ鋼材で、素材は同一ではありません。また、管内摩擦によって、境界層厚さが変わってきます。それによって、ノズル内部の噴流の構造などに影響を及ぼします。


[Q]
不足膨張現象の生活中の例

[A]
不足膨張噴流は工業的に使用される例が多く、身の回りでは不足膨張の現象は特にないと思われます。


[Q]
平均化の時はすべてのデータを使っていますか。ノイズは大きくて使えない場合はありますか。

[A]
装置の改善途中ではノイズが大きく使えないデータもあり、ノイズが少ないデータのみを使用していました。最終的には、ノイズを殆ど取り除くことができたため、全データを使って平均しています。


[Q]
シャドウグラフ法とシュリーレン法の違いは何か

[A]
シャドウグラフ法は気体あるいは液体の密度変化による光の影を、直接スクリーンまたはフィ ルム上に投影して観察するもので、媒質の密度変化による屈折率の変化を利用しています。対照的にシュリーレン法では像のコントラストが密度勾配に比例することを利用しています。



[Q]
前年→途中経過→最終的な結果の間でそれぞれどのような改善策をとりましたか

[A]
まず初めに行ったことはスペーシャルフィルターというレーザーの歪みを取り除くことができる部品を配置しました。また、振動などの外乱を取り除くための作業や部品の位置を変更しました。以上の作業からある程度の外乱が取り覗けたと判断し、最終的には縞の細さや向きの変更を行いました。