<<  神楽坂におけるエアロゾルの光学的厚さの特性 >>


神楽坂で観測した理由はなにか。

日射量と気温の相関の高いずれとは、どの程度か。

τ500 の年変化のグラフで 2013 年度は 8 月にピークだった理由は何か。

光学的厚さが高い日の原因は天気や湿度とかにもかかわりますか

PM2.5 のスライドで折れ線が連続じゃない理由何か。

なぜ exp(-τ)になるのか。

エアロゾルとは何か

エアロゾルの光学的厚さが高い日を調べることで、どのようなことを社会にフィー ドバックできるか。

エアロゾルによる光学的厚さを測定する際は、場所や時間帯などどのような点を考 慮する必要があるか。

気体の粒子化とは何か

光化学反応でどういうことが起こるのか。α、βが言葉だけじゃ理解しづらかったので説明してほしい。

新宿御苑での高度と大気中のエアロゾル濃度分布はどのように調べられているのか。

サンフォトメータの太陽の自動追尾はどのような仕組か。

後方流跡線とは何か。3/12 と 4/17 で値が違うのは何が一番影響していると考えられるのか。

3 月と 4 月について、相関から外れていたのが 1 日のみというのはなぜか。(各種条件を見ると、1 日のみ影響があるということは考えづらいのではないか)

I=I0 exp(-τ)は自分で導き出した式か。多変量解析の式の導出方法


[Q]
神楽坂で観測した理由はなにか。

[A]
東京理科大学の神楽坂キャンパスの研究室に所属していたためです。


[Q]
日射量と気温の相関の高いずれとは、どの程度か。

[A]
グラフを見て、他の日のプロットの集団より離れていたという、定性的な判断しかしておりません。定量的な程度の判断の仕方は分かりません。


[Q]
τ500 の年変化のグラフで 2013 年度は 8 月にピークだった理由は何か。

[A]
2013 年に限らず、例年 8 月にピークを取ることが多いです。8 月に日射量や水蒸気量が多くなる日本の気候で、エアロゾルが光化学反応や吸湿で成長しているためと考えられます。


[Q]
光学的厚さが高い日の原因は天気や湿度とかにもかかわりますか

[A]
湿度にはかかわります。相対湿度、絶対湿度、にかかわらず、湿度が高い日は粒子が吸湿成長して大きくなり、太陽光を反射しやすくなるためです。天気にも関わると思いますが、曇りの日は光学的厚さの観測ができないため、何とも言えません。


[Q]
PM2.5 のスライドで折れ線が連続じゃない理由何か。

[A]
装置の不具合や、停電などでデータが欠測しているためです。


[Q]
なぜ exp(-τ)になるのか。

[A]
大気中の微小部分を考えて、その中で太陽光強度がどのくらい減少するかという式を立てます。その式を微分方程式を解く要領で関数を求めると、exp の形になります。


[Q]
エアロゾルとは何か

[A]
大気中を浮遊している粒子のことです。


[Q]
エアロゾルの光学的厚さが高い日を調べることで、どのようなことを社会にフィードバックできるか。

[A]
地球の気候変動は、太陽光によってもたらされているといっても過言ではありません。エアロゾルはその太陽光を反射したり吸収したりしてその太陽光の地表に届く量を変動させています。したがって、光学的厚さの高い日や低い日の原因を調べることで、気候変動の仕組みの一部の理解につながるためです。


[Q]
エアロゾルによる光学的厚さを測定する際は、場所や時間帯などどのような点を考慮する必要があるか。

[A]
私が使っていたサンフォトメータという装置は、朝から夕まで太陽が出ている時間はずっと観測できるものだったので、時間帯は特に気にしなかったです。解析も朝から夕まですべて行いました。ただし、日の出や日没の時間帯は雲の影響を受けやすいため、解析から除外しました。場所は重要で、太陽と装置の直線状に障害物がないようにしなければいけません。


[Q]
気体の粒子化とは何か

[A]
気体の成分には分子やイオンがありますが、それらが光化学反応などを起こしてたくさん合体していきます。その合体したものを粒子と呼びます。この一連の流れのことを気体の粒子化といいます。


[Q]
光化学反応でどういうことが起こるのか。α、βが言葉だけじゃ理解しづらかったので説明してほしい。

[A]
太陽光を受けることで電子が励起してエネルギーが高くなるため、気体中の成分同士の化学反応がすすみやすくなります。 数式で、波長・光学的厚さ・α・βの関係を示すと、τ = βλ−α となります。この式はオングストロームの経験式と呼ばれており、理論的に導かれるものではありません。


[Q]
新宿御苑での高度と大気中のエアロゾル濃度分布はどのように調べられているのか。

[A]
ライダーという装置を用いています。地上から電磁波を飛ばして、エアロゾルによって反射して戻ってきた電磁波を測定しています。飛ばした角度や、戻ってくるまでの時間などから、エアロゾルの場所を計算しています。


[Q]
サンフォトメータの太陽の自動追尾はどのような仕組か。

[A]
すみません、分からないです。自動追尾装置の取扱説明書は読んだことがあるのですが、原理は記載されていなかった気がします。


[Q]
後方流跡線とは何か。3/12 と 4/17 で値が違うのは何が一番影響していると考えられるのか。

[A]
特定の時間・場所にある空気が、どこからやってきたか図示化したものです。水蒸気量の違いです。他のデータはほぼ違いが見られませんでした。



[Q]
3 月と 4 月について、相関から外れていたのが 1 日のみというのはなぜか。(各種条件を見ると、1 日のみ影響があるということは考えづらいのではないか)

[A]
この 2 日は他の日に比べて黄砂が多く飛来していたと考えられるためです。そのせいで、温度や水蒸気量のわりに光学的厚さが異常におおきくなっており、相関から外れていました。


[Q]
I=I0exp(-τ)は自分で導き出した式か。多変量解析の式の導出方法

[A]
違います。最初にだれが導き出したかは不明です。3 つの主成分得点を変数、光学的厚さを従属変数として、最小 2 乗法を用いて導出しています。SAS というプログラムソフトを用いました。