<< 人間親指ロボットの開発 >>


親指の第一関節のしわが少し曲がっているのは、なぜですか。これからの研究室でも同じように3Dプリンタとか使うのですか。

3Dプリンタを用いて義手を作るとどのくらいの値段なのか(Handiii)。義手の重さはどれくらい?

筋電義手は、どのように脳からの微弱電流を受けとっているか。

IP関節、MP関節、CMC関節って何の名称略?指の構造に似せて作ろうとするのは理解できたが、人間の手や腕にどうつなげて動かすのか?

親指の垂直というものがどう軸をとっているのか。指先の位置の決定のとき解(角度)が複数あったりしないのか。3プリンタによる製作の説明。

外転と屈曲運動の組み合わせで、対立運動が可能だそうですが、対立運動は1つのモータで制御できますか?

今段階で作られている筋電義手はモーターがどれだけ取り付けられているのか。コストに違いが見られるのはモーターの数によって変わるのか。

3Dプリンタで作ったもの(Handiii)はコストが安くなっていると言われましたがどの程度の値段になるのですか?(3Dプリンタの材料費を高いと感じるので…)

3Dプリンタで義手を作成した場合、強度の面で問題はありますか?

指先の位置を求める目的はなんですか。

現在の筋電義手でどの程度の事までできるのか。

人間が本来持っている筋肉の数より少ない数のアクチュエーターを使用することによる問題はなかったのか。

筋電義手に用いられる「微弱な電流」というのはどのくらいの電流を流すのですか?

筋電義手が高価なものと書かれていたが、実際にはどのくらいの値段であるのか。

MPのところは1自由度ではないのですか。自由度の定義をもっと説明をお願いします。


[Q]
親指の第一関節のしわが少し曲がっているのは、なぜですか。これからの研究室でも同じように3Dプリンタとか使うのですか。

[A]
骨の関節の回転軸が少し傾いているのでそれに伴ってしわも少し傾いています。これからの研究室では主に解析を行うので3Dプリンタは使わない予定です。前の研究室は今年さらに制度の良い3Dプリンタを購入したので、3Dプリンタを使ったロボットの開発はさらに行われると思います。


[Q]
3Dプリンタを用いて義手を作るとどのくらいの値段なのか(Handiii)。義手の重さはどれくらい?

[A]
Handiiiの最新の記事だと70万ほどで抑えられているそうです。最終的には3万円以内に抑えたいとも書いてあります。3Dプリンタの材料はまだ高価なものが多いので、材料費が安くなるともっと安く作ることができると思います。樹脂で作っているので実際の手より大分軽くなっています。数100g程度です。実際の重さはわかりませんが、本物の手と重さをそろえるようにおもりをつけたりするかもしれません。


[Q]
筋電義手は、どのように脳からの微弱電流を受けとっているか。

[A]
皮膚の表面に電線をつなげたシールのようなものを貼り付け、そのシールで微弱電流を感知します。微弱なのでアンプを使って振幅を大きくし読み取りやすくしています。


[Q]
IP関節、MP関節、CMC関節って何の名称略?指の構造に似せて作ろうとするのは理解できたが、人間の手や腕にどうつなげて動かすのか?

[A]
Interphalangeal joint(指節間関節), Metacarpophalangeal joint(中手指節間関節), Carpometacarpal joint(手根中手関節)の略になっています。筋電信号を読み取るために皮膚に筋電信号を読み取るためのパット(電極をつけたシールのようなもの)をつけます。そして読み取った筋電信号を元にどの程度筋肉を動かせばいいのかを計算させ、動かしたい分だけモータを回転させます。義手自体は余った上肢に直接取り付けます。


[Q]
親指の垂直というものがどう軸をとっているのか。指先の位置の決定のとき解(角度)が複数あったりしないのか。3Dプリンタによる製作の説明。

[A]
人間の体の断面図を考える際に、矢状面、横断面、冠状面を参考にします。親指の垂直な軸というのはこの面の矢状面に値します。矢状面とは体の正中から右と左に分ける面で、親指の場合は指先を頭、手のひら側を体の前面とした時左右に分ける面がこの矢状面に当たります。なので正確に言うと回転軸は垂直な「軸」ではなく「面」から傾いているということになります。矢状面に対して回転軸が垂直に交わっていないということです。あります。なので屈曲方向の角度と伸展方向の角度に条件を与えることによって複数解の中から適した解を定めます。例えば第一関節の屈曲方向の角度を60度、進展方向の屈曲角度を10度までと条件を与えます。CADソフトを使って3Dの設計図を作ります。その作った設計図のデータを3Dプリンタのソフトへインストールするとあとはその設計したものと同じものが作成されます。


[Q]
外転と屈曲運動の組み合わせで、対立運動が可能だそうですが、対立運動は1つのモータで制御できますか?

[A]
対立運動では縦・横の動きが必要なので、最低でも2つは必要だと私は考えています。


[Q]
今段階で作られている筋電義手はモーターがどれだけ取り付けられているのか。コストに違いが見られるのはモーターの数によって変わるのか。

[A]
義手によってさまざまですが、1つの指に対して1つのモータを使うと5つになり、1つの関節に対して1つのモータを使うと20個ほどになるかと思われます。20個のモータを使うのはよくないので、あまり使わないところ例えば薬指と小指は1つのモータで操作するなどして省略させます。ちなみに、Handiiiは5つです。変わります。小さいモータは高価なものが多く、特注のものを作るともっとコストがかかります。なので、モータの数を少なくするとコストを下げることができると考えられます。


[Q]
3Dプリンタで作ったもの(Handiii)はコストが安くなっていると言われましたがどの程度の値段になるのですか?(3Dプリンタの材料費を高いと感じるので…)

[A]
確かにまだ材料費が高いのでHandiiiは70万円程です。ただもう1つ例に挙げていた義手は110万円程と高価なのでそれに比べれば安いと思います。また、Handiiiの最終目標はコストを3万円に抑えることです。


[Q]
3Dプリンタで義手を作成した場合、強度の面で問題はありますか?

[A]
3Dプリンタは2次元のシートを積み重ねて3次元の物を作り出しています。その為、やはり強度は強くないです。3Dプリンタの1つの課題と言えます。


[Q]
指先の位置を求める目的はなんですか。求めるのはどんな形の時の位置ですか。

[A]
自分が動かしたい場所を座標として入力し、その場所へ指先を動かすための制御をおこなうためです。各関節を操作したときの位置です。


[Q]
現在の筋電義手でどの程度の事までできるのか。

[A]
物をつかんだり、ドアノブをひねったりするほか、卵をつかんだり靴紐を結んだりするような力加減や細かい作業のいる動作も可能となっています。


[Q]
人間が本来持っている筋肉の数より少ない数のアクチュエーターを使用することによる問題はなかったのか。

[A]
外転運動をさせる際、親指の根元の関節が意図しない方向へ曲がってしまうことがありました。腱の停止位置を調節すればうまく制御できると考えています。


[Q]
筋電義手に用いられる「微弱な電流」というのはどのくらいの電流を流すのですか?

[A]
脳波は0.5Hz-30Hzだといわれています。自分が欲しい筋電は実験を繰り返して見つけます。


[Q]
筋電義手が高価なものと書かれていたが、実際にはどのくらいの値段であるのか。

[A]
一般的な装飾義手はオーダーメイド製で30万ほどに対し、海外で使われているbebionicは旧式のもので約110万円程です。Handiiiは70万円程までコストを抑えているそうです。



[Q]
MPのところは1自由度ではないのですか。自由度の定義をもっと説明をお願いします。

[A]
MP関節というのは丁度手のひらと指の接合部分となっており、この関節は2自由度となっています。今回は親指の話をしましたが、親指以外の指の第2関節はPIP関節と言います。自由度とは一般的には変数のうち独立に選ぶことができるものの数を言います。指の場合、回転軸の数がそのまま自由度の数と言えます。